赤ちゃんを迎えに病院へ

2018年2月6日死産の記録

早朝,アイスノンやタオルを準備し,それを大きめのバッグに入れて・・・
なんだがこのバッグ,マザーズバッグみたいだなと思った.
子どものためにおむつや着替えを準備するお母さんってやつをやっているみたい.

久しぶりに少し化粧もした.
ブスな母ちゃんより,かわいい母ちゃんのほうがいいよね.と思って.
目は腫れぼったくてどうもうまくいかなかったけれど.

そしていよいよ子どもを迎えに病院へ.
天気は大雨.たまにすごい風
今日と明日しか無いんだから晴れて欲しかったなあ.としょんぼり.
それでもやっぱり会えるのが楽しみで,ワクワクしながら病院へ向かった.

ナースステーションで名前を伝えると,個室に案内された.
案内される途中で婦長さんとお会いした.

薄いカッパ?ビニール?みたいな服を着ていた.お産が終わったばかりなのかな.
挨拶をして,「今日は寒いですね,すごい雨ですね」と言うと知らなかったようで驚いていた.
逆に私は,すごい雨だったのに気付いていないことにびっくり
夜勤とはいえ,窓があるし,強風で窓ががたがたするだろうし・・・

もしかしたら,夜中から今までずーっとお産についていたのかもしれない.
それなら気づかないかもなあ,
こうやってここでは夜中も朝も昼もずっとずっとずっと命が誕生し続けて,
それに関わる人がいるんだよなあ.

なんだか尊い気持ちになった.

個室に入って少しして,また別の看護師さんが子どもを連れてきてくれた.
箱をあけるとちょこんとそこにいて,
変わりない顔を見せてくれた.
かわいい.

私は会えたことでとてもうれしくて,にこにこして,高揚していたと思う.
「今日はこの子とドライブに行くんです,一緒に過ごせることを楽しみにしていたんです」
幸せな気持ちだった.

看護師さんは,体調のことを聞いてくれた.
そのあと,心のことも大丈夫か聞いてくれた.
今思えば,高揚して一見元気そうな私に見えただろうに,それでもとても丁寧に聞いてくれた.

聞いてくれた瞬間,ぼろぼろ涙が出てきた.
今の瞬間までにこにこしていたのに,今度はぼろぼろと涙を流す・・・
情緒不安定にもほどがある

どうにもできない悲しさがいつも心にある.
何かのスイッチでその悲しみが出てきて溢れて涙になる.
(それは少し時間が経った今も・・・)

看護師さんは,目を見てしっかり言ってくれた
「辛い時,旦那様が支えになってくれると思いますけれど,いつもそばにいるわけではないと思います.一人になって悲しい時,辛い時,誰かに話しを聞いて貰いたい時は私たちを頼ってください.電話してください」
と言ってくれた.

その言葉がとても嬉しかった.
ありがたかった.

朝も昼も夜もずっとずっとお産があって,たくさんの流産や死産があるだろう,
そんな彼女たちにとっては,”たくさんある中のこと”な私.なのに
私が今どんな気持ちなのか聞いてくれて,私を心配してくれて,寄り添ってくれる.
思えばここに来た最初からみんなそうしてくれた.

ここの看護師さんたちには助けられたなぁ

出発するとき,エレベータまで送ってくれて,
ドアが閉まるまでお辞儀をしていた.

最後まで丁寧.

感謝.

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Posted by poyogami