火葬場へ向かう準備 エンジェルボックスの中
神社から帰宅し，火葬場へ向かう準備をした．
この子の回りをきれいに飾り付けする．
入れるものは，最小限にしないと入らないのに，
どんどん増えてしまっていた．
入れたものは，
乗り物ハンカチ2枚
新幹線ハイソックス
どうぶつ絵本
お花
お菓子のシールをたくさん貼った紙
お手紙
前日に行った場所の記念スタンプを押した紙
折り紙
折り紙は，
カブト
鶴
新幹線
手裏剣
アイスクリーム
りんご
うさぎ
たぬき
にわとり
桜の花
ピアノ
いろんな思いを込めて作った．
男の子だから端午の節句が来たらかぶせるだろうなあ，
手裏剣は幼稚園に行く頃になったら絶対に好きになるだろうなあ
寂しくないように動物もいれて，
ピアノも弾けたら楽しいだろう
お腹が空いたらいけないから食べ物も入れよう
桜が咲く頃に戻ってくればいいなあ・・・
エンジェルボックスに入れるのは，私が担当した．
ボックスはとても小さいので
全部入れるのには工夫が必要だった．
入れては戻し，入れては戻し・・・
折り紙の角がこの子に当たってしまったらいけないと思って
折り紙の角をハサミでまるく整えたり．
移動中に中で動かないようにしたり．
どう頑張っても，絵本が入らなくなってしまって，
絵本はエンジェルボックスの上に乗せるということにした．
最後にお花を顔のまわりに置いた．
何種類か用意したんだけれど，たくさんは入れられなかった．
お花のほうがこの子の顔より大きかったから．
結局，お花ひとつと，あとは花びらを数枚入れた．
それでも小さいこの子には十分で，とても華やかになった．
顔のまわりにお花を置くと，
いよいよ本当にお別れなんだ．
と一気に現実が襲ってきてとても苦しくなった．
本当は，お花を置くか置かないかずっと迷っていた．
いかにも死んでいるっていうのが嫌だったから．
でも，置いてよかったと思う．
なんか，決心が着いた．
旦那もエンジェルボックスで眠るこの子を，きれいだって言ってくれたし．
良かった．
